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2010年09月11日

何が正義?

ハーバード大サンデル教授の講義が大人気。

NHKで春先にやってたらしい、見たかったな(今日BSでやるみたいだから見てみよう)

新聞の特集で内容を知ったが考え深い人ならきっと思い悩むことが多い事柄だと思う。

例えば、「自国民と他国民、どちらを救う?」

南アジアの最貧国で大洪水が起き多くの人が亡くなった。同時に日本でも災害で大き
な被害が出た。日本は自国への援助を優先すべきか?それとも同等に援助すべき?
更に極端な例を。目の前に瀕死のバングラデッシュ人と日本人がいる。一人しか助けら
れないとしたらどちらに手を差し伸べる?

人の命の重さに優劣はない。そう考えれば全ての命を同等に扱うのが正義だろう。

だが私はそう思わない。人は皆、自分にとって大切な命の順番があるはず。

災害でガレキの山となった中では家族の姿を必死に探し求めるだろう。家族の安否も
判らないまま行く道々で負傷している人達の面倒をあなたは先にみられますか?

「子供が大事故だ」と聞けば仕事を投げうってでも駆けつけるだろう。しかし「隣の一人
暮らしのお婆さんが大事故」と聞いても同じですか?。友人の親の知人だったらどうで
すか?

人が有事に優先すべきは身近な所からです。自分の家族も守れない人が他人の面倒
を見るなどとは、何とおこがましいことでしょう。国は国内のこと、自国民の利益を優先
しなくて、どうするのでしょう。

ただ、先ほどの目の前にいるバングラデッシュ人と日本人となると難しいです。どちらも
見ず知らずの人なら、必ずしも日本人が身近と感じるかは判りません。搬送の必要が
あるなら小柄な方、条件が同じなら年齢の若い方、情報を得る必要があるなら言葉の
通じる日本人、そんな選択肢だってあると思います。

人が複数集まれば社会です。通常最小単位が家族となるでしょう。そして友人、親類、
ご近所と広がっていきます。高校野球ならまず、母校、そして県代表を、プロスポーツな
ら地元のジェフかレイソルかロッテを応援する人が多いことでしょう。その次が国。オリン
ピックでもワールドカップでも、日本代表を応援しますね。国を超えれば、アジア、と言い
たいところですが近隣に親密な国が少ない今は何とも言えません。本当は韓国や中国
とは、友好的な関係となれれば双方にとっては幸せなのですが。そしてもっと広がれば
地球となります。この青く豊かな星が平和で安全であるように。核問題だって環境問題
だって地球の問題です。


この問題に対する私の正義観は今のところ上記のようですが、皆さんはどうお考えにな
りますか?

サンデル教授は、この問題の解答を求めてはいる訳ではなく、深く考えることを求めてい
るのだと思います。「哲学はある意味、不可能、しかし不可避」。そう言っていますし。

サンデル教授の他の問題については、また時間のある時に・・・。


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投稿者 tamagawa : 2010年09月11日 17:52