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2010年02月17日

お断りにホッ。

住宅相談を受けたあるお客様。

郊外にお持ちの土地を売りに出していたが、買い手がいない。

千葉市内のJR駅から、自転車で行ける立地で上下水は完備。ミニ
開発で20世帯くらいの住宅地で周りは林。病院がそばにあるくらい
で店も学校も遠い。

ひと昔前なら相応の値段で売れたかもしれないが、他にも整備された
住宅地がたくさん売れ残っている今、買い手がつかないのも、想像に
難くない。

売れないならと賃貸住宅建築の相談を受けた。1K×2所帯、もしくは
2LDKの1世帯。私は「ローンを組まないこと、手持ち資金の範囲で
検討すること」の2点をまず最初にアドバイスした。

そして考えた。
  ここで家賃はいくらが妥当なのか? 
  近い将来空いたらどうするのか?
  そもそもここで入居希望者がいるのか?

ウチは建築屋だから不動産事情には疎いが、どうみてもプラス要因
はなく、建てた後のことが心配で気が進まない。「当方でも検討して
みます」と別れた後も、「やはりここでの建築は止めた方が良い・・・」
そう思っていた矢先、お客様から「子供とも相談しましたが建築は止
めようと思います」と電話が。 

正直「ホッ」とした。

お客様からのお断りの電話で、ホッとしたのは、初めてかもしれない。

普段住まい手のお顔が見える家造りしかしていない我々にとって、住
まい手が見えない家造りは苦手。学生対象のアパートなど需要が確
実にあり、入居者の顔が明確に想定できるものは結構建てていますが。

全世帯の1割が空き家の日本。もはや賃貸住宅の新築は、都心や駅
前などの限られた場所だけで良いのではないだろうかと思っています。


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千葉/工務店/注文住宅/玉川ハウジング

投稿者 tamagawa : 2010年02月17日 17:02